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Lattice in the Lettuce

The monologue of a scientist.

iPhone6の料金 携帯各社の露骨なカルテルは何を意味するか

社会

iPhone6が発表され、現在5を使っている私としては興味津々である。現在Softbankなので、docomoauMNPしたいと思っているが、3社とも依然料金やキャンペーン等発表していない。

料金カルテルの談合が上手くいかないのか。以前より3社はMNP関連でカルテルを持っていたとは思うが、少し前に発表された新料金体系では総務省公取に反発しているだけの露骨なカルテルに見える。通話料無料の代わりに3倍近くの基本料金、パケットパックの価格もすべて統一。こんなのは見たことがない。

SIMロック解除義務

今年12月にも義務付けられる可能性の高いSIMロック解除義務が実施されると、キャリアはボリュームディスカウントバックマージンをアテにした端末安売りをしづらくなる。アップルのように直販などされたらたまったものではない。ユーザへはこれまで通り、端末価格実質ゼロを売り文句にしなくてはならず、その金額分は別の形で(基本料金等の名目で)ユーザーに負担させるしかなくなる。

9月頭から一律変わった新料金制は、実質的に端末価格の割引額をそっくりそのまま乗せたような基本料となっている。

各社とも2700円にプラス300円。その3000円のうち2000円は、これまで端末購入補助として割り引いていた額とイコールだ。今後は購入補助金名目で、その2000円をバックし端末を実質ゼロ円にするのだろう。

業界の支配者からの転落

きちんとした本来の端末価格と、MVNOのような単純明快な料金プランを出してしまうのが本当は良いのだが、そういう事をすると社内的に色々な問題が出てくる。

例えばゴミコンテンツの契約数の問題など。各社とも、ガラケー時代に量産した、もはや負の遺産でしかない通信コンテンツ(壁紙やら着信音に代表されるような)を未だに大量に抱えている。こういったモノはスマホ時代に適応しておらず、ユーザが自ら契約しようとは思わない物がほとんど。本来はサービス終了するしかないものだが、当時企画したのが現在の幹部であるため、沽券やら組織の問題もあり簡単には出来ない。それどころか、現在でも多くのユーザが居るように見せかけなくてはならない。

そこで、端末価格の大幅値引きの条件等としてコンテンツの押し付けをする。コンテンツはあくまでユーザが任意で行う他社の付加サービス導入であるため、通信料金には載せられないからだ。キャリアの直営ショップでやるのも問題があるので、販売報奨金制度を利用して一般の携帯販売店にやらせていた。俗にいうところの、一括ゼロ円のコンテいくつ、のアレ。

他にも、報奨金や拡販費を付けた期末追い込みや販売店叩きなどに「キャリアが関われなくなる」。i-modeのようなガラケー時代の遺産を端末メーカーに押し付けて実装させる、といったメーカー叩きも出来なくなる。これまでケータイ業界の支配者だったのが、単なる通信事業者に格下げされてしまう。キャリアは何としてでも、それを避けたいのだ。

MVNOの問題

アップルが他に先駆けて始めてしまったような、メーカー直販の問題もある。MVNOへの流出も多くなるだろう。今期、特にiPhoneについては、どんなキャンペーンを打ち出しても各社ともに純減を避けられないだろう。端末価格の実質ゼロ(基本料に上乗せしてユーザ負担)以外に何のキャンペーンも打ち出せない現状では、MVNOとのパフォーマンスの差が、ほぼ有名無実化してしまった回線のトップスピードのみとなってしまう。

docomo公取に突っつかれて始めたMVNOが、今、各社の今後を脅かす敵になりつつある。ausoftbankも参入となったが、回線貸出料金等で制約を設けて何とか阻止する腹積もりのようだ。auはmineoのみ、softbankは元々貸出料金が非常に高かった事もあってか現在のところMVNOなし。一方、docomoは立場上、乱立させたMVNOへの料金値上げ等で潰しには走れないため、カルテル内では弱い立場になっていると考えられる。

キャリアのサービス一体型の端末販売は既に終焉を迎えているが、旧来の体制を引き継いで行かないと商売が出来ないキャリアのジレンマと、そういう体制を打破して端末の市場を開放し国際競争力を高めて行きたい総務省のバトルは、今後さらに白熱しそうだ。