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Lattice in the Lettuce

The monologue of a scientist.

互換電池はなぜ純正に劣るのか

NEXシリーズとSH-1を買ってみて、やっぱり少々アクセサリが欲しくなった。欲しいのは電池と充電器、バウンス出来るストロボ、2台目のNEX(5Rか5Nでいい)を望遠用に、といったところ。

電池以外はオークションで適当に買うとして、予備電池として互換品をamazonで漁った。
互換電池はamazonのコメントを見て選ぶが、歩留まりとロットの関係で、最新のコメントしかアテにならない。ついでにレビューした奴の環境がしっかり書いてないのはスルーするしかない。最低でも、使ってるカメラくらいは書いて欲しい。

使ってるカメラで何が分かるんだ?と思われるかもしれない。これについて少々書いてみよう。

互換電池買った奴のカメラ品番で想像出来る内容

例えば、NEX-5Nで使いました、純正と同じくらい持ちます。とか書いてあったとする。
リチウムイオン電池は何もせずに常温に放置しといても、毎年1〜2割劣化して寿命が縮む。NEX-5Nは4年前のカメラなので、毎年1割劣化だとして0.9^4=0.65で、6割強の容量になってると予測出来る。使ってる事による劣化もあるので概ね5割くらいになってるとして、それと同じくらい持つということは、互換品は新品で純正の5割程度の容量、ということになる。

冷暗所に保管するパンピーは居ないし、互換電池を買うような奴が4年間の間に純正電池を買ったとは思えないから、そういう計算になる。

リチウムイオン電池を安く作るには

リチウムイオン電池が世に出始めた頃は、電池の小型化の要となるのが容器の製造方法で、ここの付加価値率が最も高く日本メーカーが独占したりして、容器が一番高かった。が、その後ポリマー電池が出てきたおかげで容器はどうでもよくなり、一気に値下がりするとともに付加価値率は電極性能へと移行した。

現代のリチウムイオン電池でもっとも高価なのは、電極の材料である。

リチウムイオン電池に限らず、すべての電池の性能(エネルギー密度)は正極と負極の材質の電位差で決まっている。

正極はリチウム系の酸化物を用い、負極には炭化リチウム材料が主に使われるが、手抜き(安上がり)にするには、この電極材質をショボくしたり、少なくしたりといった手法が使われる。

互換電池買ったけど容量少ない!

電極材料がショボい典型例。リチウムイオン電池は正極から負極へリチウムのイオンが移動することで電流を流しているが、リチウムがイオン化する傾向の小さいもの、不純物が多く含まれ結晶構造がめちゃくちゃなもの、負極の炭化材料が純度低く技術世代的に古いものを使えば安価になる。容量の少なさは、こうした手抜きによって生まれる。

互換電池買ったけど、なんか軽い?

電極自体が薄すぎる、まともな量を使わず価格を抑えている典型例。

互換電池買ったけど2ヶ月で逝った

負極材質があまりにヤバ過ぎた例。正極はリチウムイオン電池の概念が登場した時代からあんまり変わっておらず、パテントも応用的なものが多く、何を使っても抵触はないが、負極は開発の余地が大いに残っているため各社とも頑張って基本特許とりに行く。
安上がりに作るには、パテント違反するか、大昔の材料使ってパテント回避するかの二択。

互換電池買ったけど、ハナから使えない

充放電制御回路(どの電池にも積まれてる、セル単体で売ってるヤバい奴以外)がハナから死んでる。

容量は純正品と同じ表示なのに

電極材が薄すぎたり、品質がやばかったとしても、作った直後は純正と大差ない容量を示す。が、売られるまでの間に劣化しまくる。
粗悪な電極材はバラつきが多いので、偶然よく出来た製品の値を書いている(トップデータ作戦)。
電解液の量を容量に換算している(エアコンの能力値みたいな)。
ハナから嘘っぱち。
以上いずれか。