Lattice in the Lettuce

The monologue of a scientist.

Intel AMT対応PCを組んでみる その1

私はRDPを大変よく使う。リビングに置いてあるNAS兼用マシンを、会社からはもちろん、自宅でもRDP接続で日常的に使っている。
このNAS兼用PCは、Windows7時代までは、HP ProLiant MicroServer N54Lを使っていたが、Windows10化するに当たり、ASROCKのJ4205-ITXマザーを使った自作PCに買い替えた。
N54Lでも、BIOSを最終版に書き換えればWin10は動く。実際それでしばらく使ってみた。だが、いくらRDP8.0以降はGPUアクセラレーションが効くとは言え、もともとCPUが非力過ぎるためにCPU使用率は常時100%で、今後も常用していくには重すぎると考えた。
加えてリビングのテレビをDMMの65インチモニターDME-4K65Dに買い替えたため、4K/60Hz出力が欲しくなった。そこでJ4205の登場だが、これは当然の事ながら、N54Lにあったリモート管理(iLO)機能がない。性能的にはある程度満足出来たもののファンレスだからだろうか、ネトゲなんかをRDP越しに動かしているとしょっちゅうフリーズする(あと、やっぱり重い)。出張や旅行等で遠くに出ている時にフリーズされると、リモート管理が出来ないのは結構辛いものがある。
そんなこんなで、リモート管理機能があり、4K/60Hz出力が可能(もしくはPCIe x16がある)かつ、ある程度の性能のマシンを考えてみる事にした。

リモート管理機能

N54Lを買った当時(7年前?)と違い、現在は色々と選択肢がある。

MicroServer Gen8(iLO4)

リモート管理が簡単にできて、ある程度お安く手に入るサーバーと考えると、真っ先に思いつくのはこれだろうか。iLOライセンスを合わせて5万円弱で入手出来る。が、CPUが4年も前のシロモノ。いくらなんでも今どきIvy Bridgeはないだろう。これから買うなら最低でもSkylakeだ。Skylake搭載はML10 Gen9があるが10万もする。という事でHPはパス。

KVM over IP

これはプロ?がサーバーを管理する時よく使う物だ。いわゆるリモートKVMスイッチのネットワーク版。ネットワークスイッチの製品はそれだけで10万オーバーだが、IPMI2.0のKVM over LANを用いた製品の廉価版で、ATENからPCIスロットに挿すIP8000という製品が出ている。PCIe版があれば飛び付いたかも知れないが、今どきPCIは…。Kaby Lakeとかチップセットレベルで非対応だぞ、と、これもパスする事にした。

Intel AMT

残った唯一のまともな選択肢が(他にもASUS独自の奴とかあるが…)、Intel AMTである。Intel AMTはハッキリ言って知名度がゼロに限りなく近い。Intelがなぜかあまり売りにしていない。AMTはvProブランドの諸機能の一つで、ハードウェアレベルでリモートKVMが出来る。もっと知られても良いように思うのだが。最新のCPUも使えるはずだし、これといって特に問題になるようなものがない。
"Intel AMTの紹介"
そこで今回は、AMT対応の自作PCを組んでみる事にした。

Intel AMT対応マザー

上のリンクを読めばだいたい機能的には分かると思うが、問題は自作PCでこれをするにはどうしたら良いか、である。
Intel AMTは、vProの諸機能の一つなので、早い話、Intel vPro対応のマシンを組めばいい。vProなんてほとんどのCPUが対応してるじゃん、と思うかもしれないが、マザーの方の対応も必要。が、そこらで売ってるほとんどのマザーボードは、vProに非対応だ。
対応しているのは、品番にQが付いているチップセットのマザー。つまり、Z270やH270B250、Z170H170……はすべて非対応。Q270、Q170、Q87、Q77といったチップセットを搭載している物を探せばいい。

vPro対応マザー

現時点でQ270採用マザーはたったひとつ、SuperMicroのC7Q270-CB-MLのみ。Q170という選択肢もあるが、やはり現時点で一番新しいKaby Lakeを使いたい。
"メーカーページ"
vPro対応製品である。だがこのマザー、結構ツボを押さえた良いマザーに思える。
SuperMicroはあまり自作PCでは聞かないメーカーだが、サーバー用途では昔から知られたもので、品質はかなり良い。バックパネルを見ると、ディスプレイ出力はデジタル3種、音声出力にS/PDIFがある。PCIe 3.0 x16スロットを持ち、x4x1スロットはいずれもエッジフリー、M.2 32Gbpsスロットもついている。
S/PDIFは、AVアンプに7.1ch出力するときに必須となる。USBオーディオでも一応あるが、マシンに付いているなら越したことはない。M.2は今のところNVMeのSSDを搭載するつもりはないが、将来するかもしれないので、やはりあったほうがいい。
USB-Cがないのは残念だが、今のところ対応機器はあまり持っていないのでとりあえずOKか。またHDMIも1.4bなので4k/60pには対応しない。DPが1.2なので一応出力は出来るが。

価格は24000円弱とZ270マザーと比べて結構張る。が、Intel AMTも体験してみたかったのでポチってみた。
他にポチったのは、Core i5 7500T(低電圧版)、DDR4-2400 4GBx2。電源はJ4205を買った時のがあるし、ケースは正圧の箱があるのでスルー。グラボはDPをHDMI2.0に変換すればよいので、とりあえずオンボードで。

組んだらまずは消費電力測定。J4205からどれほどUPするか。それから、Intel AMTを試してみたいと思う。